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日記

diary
日記

スーツを着ない仕事のぼくが、『SUITS』にハマっている話。

スーツを着ない仕事のぼくが、『SUITS』にハマっている話。

昨日、日記を書き忘れました。

毎日書くと決めた人間が、十日ももたずに一日飛ばした訳です。面目ない。

言い訳をします。いや、言い訳というより、犯人の名前です。『SUITS』。Netflix。シーズン8。

夜が無くなりました。

ニューヨークの法律事務所の話で、出てくる人間は全員スーツです。法廷でもスーツ、バーでもスーツ、喧嘩するときもスーツ。タイトルに嘘がない。

一方のぼくは、スーツを着るのが年に1、2回。うちのスタジオは女性専用で、現場に立つのは女性スタッフだけ。ぼくはオフィスの人間で、そのオフィスにもネクタイは無い。

着ない男が、着る男を見ている訳です。

で、このドラマを見た男は、全員ハーヴィ・スペクターに憧れます。例外はいません。いたら、見ていないか、嘘をついているかのどちらかです。

仕立て。交渉。勝つ前から勝っている顔。

ハーヴィは確率で勝負しない人です。相手の弱いところを見て、そこだけを押す。資料を読む前に、人を読む。

ぼくもシーズン1では、部屋の入り方まで見ていました。真似できるものなら真似したい。うちのオフィスでやったら、誰も相手にしてくれませんが(笑

ところで、このドラマ、主役の二人以外が異様にいいんです。

秘書のドナは、聞く前から全部知っている。相棒のマイクは、一度読んだものを忘れない。ライバルのルイスは、口が悪くて、嫉妬深くて、猫が好き。

そう、ルイスは猫が好きなんです。うちの日記はサムネイルが全部猫なので、勝手に親近感を持っています。ハーヴィになりたくて見始めて、気が付けばルイスに肩入れしている。人間、そういうものです。

話を戻します。

8シーズン見て、気付いたことがあります。

ハーヴィがかっこいいのは、勝っている場面じゃない。

負けにいく場面なんです。依頼人のために立場を捨てる。仲間のために、わざわざ不利な側に回る。勝つためなら何でもする男に見えて、守るためなら勝ちを捨てる男。

勝つとは、相手を倒すこと。強いとは、誰かを守ること。

・・・ドラマの感想で人生を語り出しました。ハマった人間の末期症状です。焼肉の日記で業界の話を始めたのと、同じ病気。治りません。

言い訳をひとつだけ。

シーズン8は、ジェシカもマイクも去ったあとの話です。事務所を作った人が去り、天才が去り、看板の名前が変わる。それでも、あの事務所は続いている。新しい人が入り、新しい揉め事が起き、ちゃんと続いている。

去年、会社を始めた人間には、他人事じゃないんですよ。

経営の本は言います。仕組みで回せ、属人化を避けろ、と。人がいなくなっても続く組織が正解だと。たぶん、正しい。

でも、ぼくがこのドラマを8シーズン見続けている理由は、ハーヴィがいるから。それだけ。脚本でも、法律でもなく、あの男がいるから。

うちのスタジオも、たぶん同じです。マシンが4種類あるから通うのではなく、あのインストラクターがいるから通ってくださる方がいる。月4回のうちの何回かは、身体じゃなくて、人に会いに来ている。

仕組みで続く店が正解。人で続く店が好き。

この矛盾は、まだ解けていません。たぶん、解くものじゃなくて、抱えて歩くものなんだと思います。

ひとつ確かなのは、明日の朝7時にスタジオを開けるのは、ハーヴィでもぼくでもなく、うちの女性スタッフだということ。ぼくはオフィスで、ネクタイのない服を着ています。

もう1話だけ。たぶん。

今日はちゃんと、日記を書いてから見ます。

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