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日記

diary
日記

祭りが雨で流れて、焼肉になった話。

祭りが雨で流れて、焼肉になった話。

今日の麻布十番まつり、雨で中止になりました。

今朝までは、昼に甲子園の決勝を見て、夕方から祭りへ、という完璧な編成だった訳です。昼の記事で「今日は当日が本番でした」と書いたばかり。その当日の後半が、雨で消えました。

一昨日は「楽しみは待っている間が本番」。今日の昼は「撤回、当日が本番」。そして夜には「当日は雨で流れる」。三日で三回、持論が更新されています。日記に書くと、こうして自分の浅さがきれいに記録に残る(笑

三日で三回変わるなら、持論なんて持たない方がいいのかもしれません。でも持たないと、撤回する楽しみもない。撤回も、日記のネタのうちです。

中止を知ったときの気持ちは、正直、がっかりより先に「そうだよな」でした。あれだけの人が商店街に集まる祭りです。足元が濡れて、傘がぶつかって、屋台の火がある。59回続けてきた人たちが、60回目で無理をしないと決めた。続いてきたものの、続け方だと思います。

で、冷やしきゅうりの代わりに、焼肉に行ってきました。

MIUさんと、YUZUKAさんと。YUZUKAさんは今週うちに仲間入りしたばかりのインストラクターで、病院で働いていた経歴の持ち主です。そして今日がちょうど、予約受付の初日でした。仲間入りの初日と、雨の祭りと、焼肉。覚えやすい一日になったと思います。

祭りの人混みの中で食べるはずだった冷やしきゅうりが、煙の向こうの焼肉になった。提灯の代わりに換気ダクト。風情は完敗ですが、代替案としては悪くなかった。

焼肉のいいところは、網を見ながら話せるところだと思っています。向かい合って目を合わせ続けなくていい分、仕事の話も、仕事と関係ない話も、するっと出てくる。肉をひっくり返す手が、会話の間を埋めてくれる。テーブルの真ん中に火があるだけで、人はなぜか正直になる。

考えてみると、スタジオではインストラクターはお客様と一対一で、ぼくは裏方。同じ店で働いていても、同じ時間に同じテーブルに座る機会は、実はそう多くないんです。それぞれが個室で、それぞれの相手に集中している。それがうちの商品なので当然なんですけど、だからこそ、たまに全員で同じ網を囲む時間に意味がある。

お盆に店を閉めた話で「商売の元手は人」と書きましたが、その人たちと、ただ肉を焼く時間。これも元手の手入れのうちだと思います。手入れと呼ぶと打算っぽいですけど、要するに、一緒にごはんを食べる時間が必要だという、それだけの話です。

新しく入った人が、仲間とごはんを食べる最初の夜。それが祭りの中止のおかげで早まったのなら、雨も少しは仕事をしたことになる。

祭りは、明日もあります。ぼくは明日は仕事で行けないんですけど、今日の雨で残念な思いをした分、明日行ける方は、その分まで楽しんできてください。提灯と冷やしきゅうりは、明日の皆さんにお任せします。ぼくのぶんのきゅうりも、誰かが食べておいてください。

祭りとは、街がくれる楽しみ。焼肉とは、自分たちでつくる楽しみ。雨の夜に、後者のありがたさを知りました。

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